ゾンビのお話(橋本)

午前中からバタバタと動きまわり、15時にアジア虫「Morning of the LivingDead」千秋楽を観に行った。
アジア虫さんには6年前に台本を書かせていただいている。

タイトルは「新訳・みんなの好きな日本野球論 著 ジェームズ・ジェー」である。

何が何やらさっぱりわからないし、自分で書いてても何書いたか思い出せない。
とりかく、共作した青柳さんに野球の話が書きたいです、じゃあそうしうよう、でこうなった、みたいな流れだったはず。
そして上演された作品もさっぱり訳がわからないお話だった。
その辺は広瀬さんがブログで詳しく書かれているので端折るが、書いてる私もとにかくなんだか分からない狂乱の作品だった。

舞台に本物のピッチングマシーンを持ってきて、客席に配置。
舞台中央には中国のディズニーランドに居そうなキティちゃんの着ぐるみ。
その着ぐるみ目掛けてピッチングマシーンからは豪速球が投げ込まれる。

その中にいたのは、元劇団員の森田真和だった。

とくに森田である必要もなかったので、劇団員にボールをぶつけるとは何事かと怒った覚えがある(あんまり覚えてないけど、不快だったのは確か)。
そんな設定、台本には一言も書いてなかった(はず。本当に覚えてない)。
でも森田は汗ダクで顔を引き攣らせながら「大丈夫・・・」と言ったので、もう何も言えなかった。
それをキャッキャ言いながら演出していたのが、長塚哲哉さんだ。

私の大学の先輩にあたるが、アジア虫に誘われるまでは面識は無かった。
この人はクレイジーだ。もう一度言う。クレイジーなのだ。
キチガイとかいう不躾な言葉でも、アホとかいう低レベルな言葉でもなく、クレイジーという言葉が良く似合う。
でも普段の物腰は軟かい人だ。物腰の軟かいクレイジー。
つまり、天才肌だ。

そんな長塚さんが6年ぶりに演出ということで、観に行った。

オープニングからアングラ臭、しかし繊細なタッチでゾンビが描かれていく。
あれよあれよと実在するゾンビを目の当たりにする事になる。
奥の背景には格好いい映像が流れていく(哲哉さんが全部作ったらしい)
動きも飽きさせない仕掛けが沢山ある。かと言って感動させようとするわけでもなくと急な変化球が投げられたりする。
洒落た演出。6年前より、だいぶ削いできてる印象。
ドラマドラマしていないので、他の方の反応はよくわからない。
「?」と帰るひともいるかもしれない。
でも、こういう芝居って久しく観てなくて、新鮮だった。
突き抜けている世界がまた違う世界を観せてくれる感じ。

終演後、哲哉さんと少しだけお話。
また年末に公演するそうだ。
次はミュージカルだって。

この世界観が好きな人って、まだまだいると思う。
常人にはあまり理解されない天才が、帰ってきた。

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